白髪は年齢とともに増えるものですが、ストレスなど別の要因によって髪のメラニン色素が抜け、若年齢でも白髪になることがあります。
また、薬の副作用が原因になることもありえます。
ではどのような薬が引き起こすのかを見ていきたいと思います。

抗がん剤・抗うつ剤

抗がん剤治療を行うと毛髪が抜けます。
薬で毛根にダメージがあるためです。
生死を分ける病気に使われる重要な薬であるため、副作用については比較的強いと言えます。

その後生えてくる髪の毛の色は細くて色素が薄いため白く見えます。
しかしこれは一時的なもので、いつかは黒髪に戻ってくるそうです。

三環系抗うつ薬は作用が強いため用心が必要ですが、SSRIであれば影響が弱いので安心できるかと思います。
この場合は個人差が大きいようで、毛髪だけでなく鼻毛や陰毛等も白いものが生えることがあります。

うつ病はストレスの感受性を左右するため、白髪の増加を懸念される方が多そうですが、心配し過ぎるとなお悪化させかねません。

鎮痛剤・抗生物質

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鎮痛剤については頭痛などの軽減のため使用される方が多いかと思います。
このような薬は痛みを感じる神経を一時的に断つことで毛髪に影響を与えるとの説があります。
しかし医学的な根拠は今のところ見つかっておらず、必要な栄養素の欠如に因るものと考えその旨を否定する医師もいるそうです。

抗生物質は病原菌を殺すために用いるものですが、対象の菌を選別することが難しいこともあり、体にとって良い菌も減ってしまうおそれがあります。
それにより体の内面のみならず表面にも影響が及ぶ可能性があり、肌質によって頭皮が乾燥する副作用が起こることがあるそうです。

ピル

それなりの数の報告がありますが、白髪が増える医学的メカニズムがほとんどわかっていません。
ピルの服用で睡眠不足になることはあり、その間接的影響で血流が悪くなり、栄養が毛髪まで行き渡らなくなる可能性はあります。

以上が白髪発生の副作用をもつ薬ですが、これらの薬を(多めに)摂取したからと言って必ず生えるとは断言できないものが多いことがお分かりいただけるかと思います。
また、一過性の症状であり黒髪に戻ると言われるものでも、そうとは限らない場合があります。

白い髪を気にする方は染色を希望されるかもしれません。
しかし独断で行うのは危険であり、念のためかかりつけの医師にご相談の上対応するようにして下さい。
もちろんのこと、白髪を気にして投薬を止めることも然りです。